飲食店でアルバイトを始めたら必ず最初にやる仕事が洗い場です。
登竜門とも言えますし、洗い場がアルバイトの基礎とも言えます。飲食店の規模によっては洗い場専門のアルバイトが用意されているほどです。
基礎である洗い場もアルバイトによってはきつく感じられます。なぜきついのか?洗い場を出来れば楽かつ早くしたいですよね。
洗い場バイトがきつい理由
洗い場は”慣れていない”を含めずに考えてもきつい部分が多々あります。
飲食店によってきつい分類が変わりますが、ここでは主な理由を挙げておきます。
食洗機がない
今や飲食店で食洗機がない店舗は珍しいほど機械化されています。
しかし老舗や古い店舗になると食洗機を導入せず手洗いに力を入れている場所も少なくありません。
食洗機のない飲食店は効率的ではなく、アルバイトを始めて手洗いのみの店舗だと手が荒れてしまったり手がふやけたり異臭が染み付いたりします。
食洗機のない飲食店で一番怖いミスが刃物です。人によっては刃物をなぜかシンクの中に入れたままにしているので、それを知らずに水が溜まったシンクに手を入れて包丁で手を切ってしまう、なんてこともあります。
食洗機のない飲食店はきついですね。アルバイト=時給なので作業時間が長くなるが良い意味で長いわけではありません。
生ゴミや水物
洗い場が忙しくなればなるほど飲食店によってはエプロンが濡れてしまったり、生ゴミがそのままシンクに入ってしまっている事があります。
普段衛生的な部分で見慣れてない人からすればきついものですし、水に濡れたエプロンがまた異臭をすることもあります。
冬は水が冷たいですし夏は匂いが気になります。
見た目が悪いですし、経験上濡れたエプロンを数回洗濯すると硬化する部分が出てくるので見た目も悪くなります。
あの状況に見慣れるか気にしない精神を持たないと洗い場はきつい印象を持つことでしょう。
洗う量とスピード
洗い場は土日になれば洗う量と洗浄をするスピードが問われます。
特に洗う量はその店舗規模によって大きく違い、大きな店舗になればなるほど洗う量も多くなり滞りなく洗い物がきます。
洗う量が多いと閉店やアルバイトのシフトの終わる時間までにどれだけの量を終わらせる事ができるの?が鍵となってきます。
それは後の人にバトンタッチするときに嫌な顔をされない様にするためでもあります。
例えば高校生が21時上がりでシフトを入っていて、洗い場をしていたとします。
21時になったので退勤したとき、ラスト業務を行うのは大学生または正社員となります。
そこで21時に洗い場を見ると全然洗い物が残っていれば、片付けの時間に余裕ができませんし本来しなくていいのに洗い物を片付けないといけなくなります。
洗い場は洗浄(戦場)です。スピードについていけないときついですね。
体力的にも力がいる
洗い場といえど立ち仕事です。
長く立っていると足が疲れてきますし洗い物も意外と力がいる頑固な汚れがあったりします。
女性でもできるようなすぐに汚れが取れるようなものならいいですが、飲食店の業界によっては数時間は水につけないと取れない汚れもあります。
洗い場を楽に早くするコツ
基礎であり慣れが必要な洗い場。
しかし考え方と向き合い方一つで楽にかつ早く洗い場を行う事ができるようになります。
8年飲食店を続けた僕が洗い場を簡単に行うようにするコツをお伝えします。
食洗機は止めない意識を持つ
基礎はスピードの向上からです。
食洗機を止めない意識をもつ事です。食洗機を止める=ゲームで言うゲームオーバーになると考えてみましょう。
ゲームとしてみれば楽しくアルバイトを行えますし、どうすれば食洗機を止めずに回し続けるようにできるか?考えられるようになります。
流れで言えば、食器を並べた洗浄ラックを食洗機に入れる→次の食洗機に入れる食器を並べて洗浄ラックをストックする→食洗機から出した食器を洗浄ラックから片付ける→食洗機が止まったら取り出してストックした洗浄ラックを食洗機の中に入れる。
まずは食洗機を止めない意識を持ってみましょう。仕事として考えるときついですがゲーム感覚、タイムアタック感覚で楽しんでみましょう。
シンクに水を溜める
飲食店で洗い場のアルバイトを始めたら正社員の人からも教えられると思いますが、シンクは必ず水を溜めておきましょう。
皿等の汚れを手っ取り早く取るための秘訣は水です。水を溜めて皿を浸けておけば大体の汚れは取れます。
ポイントとして手荒れしない人なら少量の洗剤を入れてしまうのもいいでしょう。アルバイトをする飲食店によっては洗剤を入れないように言われますが、入れれるなら入れる方が取れやすくなります。
シンクの水は必ず汚れます。基本的にシンクの水を入れ替える事は滅多にありません。
が、あまりにも汚い(生ゴミが浮いたり)場合はシンクの水を替えましょう。
シンク内を整理整頓する
シンクに水を入れて皿を入れるのはいいですが、シンク内の整理整頓をする事でよりらあくに洗い場を回す事ができます。
飲食店で働いていると同じお皿が数種類存在することに気づきます。
そこでシンク内を各お皿にジャンル分けして重ねて浸けておく事で食洗機に入れるときに使う洗浄ラックにスムーズに並べる事ができます。
また整理整頓する事で「大皿をシンクに入れて数分経っているから食洗機だけでも取れるんじゃないか?」とお皿を浸けた時間も管理できるようになります。
これを慣れていけば皿を手洗いする事なく軽い汚れなら食洗機だけで綺麗にする事ができるようになります。
下げ台を片付けるのが最優先
最優先すべきは下げ台です。下げ台は高速道路で言う料金所です。
料金所が詰まればシンクの整理整頓どころかホールスタッフが下げてきた食器も置く事ができなくなります。
下げ台は常に置けるように空の状態を維持しましょう。ポイントはコップのラックはすぐにいっぱいになるのでコップの状態を確認しながら下げ台を空にしましょう。
キッチン用品から優先して食洗機に入れる
基本的にキッチン用品は優先して洗いましょう。
理由は
- 大きいものが多い(まな板や鍋等)
- 危ないものが多い(包丁等)
- ホールにある食器に比べて1日通しで使うものがあるので汚いものが多い
からです。
大きくてかさばるものから危ないものまであるので優先して洗浄するのがコツです。鍋やボウル、バケツといった大きいものはシンクに置いておくと邪魔になります。すぐに洗浄機に入れてしまいましょう。
特に包丁をシンクに入れて放置するのは他の人が洗い場に入ると非常に危険です。包丁はすぐに洗いましょう。
箸やスプーン等の小物は二回回す
箸やスプーン等の小物を食洗機に入れる場合、上記の画像のような半分だけの穴のない洗浄ラックに入れて洗浄することになると思います。
この洗浄ラックに乗せて洗浄するのがいいが、意外と箸の先の汚れやスプーンの汚れが取れてなかったりします。
よく飲食店で黒いお箸を使っている店がありますが、あのお箸の先端をよく見てください。汚れているお箸がある可能性があります。
一回の洗浄だけでは洗浄不足になるので、二回洗浄することを心がけましょう。
豆知識として箸やスプーンを半分の洗浄ラックで洗浄すると稀にスプーンがなくなったり箸が減ったりする事があります。
それを防ぐために、半分のラックの中に箸やスプーンを入れた後、その上に半分のラックで蓋をする事で洗浄飛びを防ぐ事ができます。
洗浄ラックにぎゅうぎゅうに入れない
洗浄ラックにたくさん並べることは洗い場をスムーズに進める場合おすすめできません。
例えば皿を綺麗に並べた後、隙間があるからという理由でそこに皿や小物を並べて洗浄することです。
食洗機は上下に洗浄ノズルがついていて水力と洗剤で洗浄する仕組みです。
水力である水が当たらなければ洗う事ができません。バランスよく隙間を開けていないと洗浄されなくなります。
一回の洗浄量を多くしたいという気持ちで並べるより綺麗に並べてしっかり洗浄される方を選ぶ方が楽に洗い場を回す事ができます。
頑固な汚れは一度食洗機に入れて確かめる
例えば鉄板料理でチーズがべっとり焦げ付いたものが洗い場に来たとします。
スポンジでは絶対に取れないほど硬くできていたら、一度シンクで水に浸け数十分後スポンジで取らずに食洗機に入れて見ましょう。
すると意外と取れた状態で出てきたり、少しこびりついた状態で出てきたりします。
取れた場合はスムーズに洗い場を回せますしこびりついた状態なら再度水に浸けて放置する事でポロッと取れるようになります。
洗い場の9割はスポンジを使いません。スポンジで解決しようとすればするほど洗い場が遅くなります。
とりあえず食洗機に入れて確かめる事も楽に洗い場をするコツです。
(まとめ)コツを掴んで楽に洗い場を
- 下げ台を優先して片付ける
- キッチン用品は危険かつ大きいので優先して洗う
- スポンジを使わず、シンクに溜めた水で汚れを浮かばせ食洗機の力で洗う
- シンクはジャンル分けして整理整頓する
- 洗浄ラックはギュウギュウに並べない
- 食洗機を止めない意識、ゲーム感覚で楽しむ
となります。コツを掴めば片手間でもできるようになるのでコツを意識して洗い場が早くできるようになりましょう。