日本の食べ物市場を支える飲食業界、年齢問わず毎日のように入社が繰り返されているいわば血液のような存在。
そんな飲食店にこれから就職する、内定をもらって入社することになったらどんな社会人生活が待ち受けているのか?ドキドキしますよね。
入社後半年は苦労すると考えられる飲食業界、8年飲食店を働いた僕から飲食店に就職、入社した時に活用できる覚えておいてほしい事をまとめてみました。
参考にして頂ければ幸いです。新生活頑張りましょうね!
現場より事務作業を優先して覚える
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飲食店の主な仕事内容を大きく分けると現場仕事と事務仕事があります。
入社してすぐに「大変だ!」と感じるのが現場仕事に対し、割と流しでも覚えられるのが事務仕事です。
しかし優先して覚えるべきなのは事務仕事です。
理由は担当する発注の項目によっては締め切る時間帯が違いますし配送してくれる日時も違います。
発注漏れがあれば休みの日に上司または店長から電話がかかってきて「買いに行って」とパシらされる可能性があります。
買いに行って現場にいけば事業用の現金処理もありしばらく拘束される事も考えれば、休みの日を1日台無しにしてしまうことになります。僕は面倒なので事業用の現金処理をせずに、個人で購入したものとして小口処理をサボってました。自腹で出せば勘定科目の入力は省けます。)
事務仕事といえば発注、小口(事業用資金)処理、納品処理、月末には棚卸しがあります。特に棚卸しは店舗規模によって半日使う作業です。
まずは事務仕事を完璧にする事は自分自身の貴重な時間を手に入れる為と考えておいてください。
事務作業のみサービス残業になる事も
飲食店のシフト時間の計算の仕方は、9割方現場仕事のみの労働時間として考えていることが多いのです。
仕事がテキパキできる人なら空いた時間を利用して事務作業を行なって終わらせることができますが、入社してすぐに空いた時間を作り出す事は難しいでしょう。
また、上司と同じ時間にシフトが入っている場合、事務作業=サボりと考えて良く思ってくれない店長も飲食店にはいます。
仮に早上がりしても事務作業が残っていたら、そこから数時間事務仕事で時間が削られて結局閉店業務の正社員と同じ時間帯に退社する、なんて事もあります。
つまり入社すぐに現場仕事は大変で時間を削ることができなくても事務仕事をテキパキ終わらせる事で貴重な時間を獲得することができます。
早く帰れる=体力的にもメンタル的にも余裕が生まれます。現場仕事はどうせ社会に揉まれるように理不尽に怒られる事もあるので、優先すべきは事務仕事です。
仕事の向き合い方は真面目3割/妥協4割/適当3割で
飲食店の仕事における向き合い方は真面目になってスピーディに取り組んでも絶対時間をペイできません。
真面目3割で妥協3,適当3がちょうどいいです。
時間を獲得できる部分は仕込みや準備といった前作業くらいなのでそこは真面目に取り組みできるだけ時間を獲得できる様に努力し、営業は妥協点を見つけて適当に仕事に取り組む方が良いでしょう。
真面目に取り組めば取り組むほど仕事内容に報われません。むしろ仕事が増えます。一定の妥協と適当さがないと飲食店正社員は長く続けられません。
入社後に店長を見ていればわかると思いますが、割とノリと適当な判断で1日店を回しています。
適当な人に真面目に対応しても埒が明かないので、妥協点と適当にできる工程を見つけて上手く立ち回りましょう。
他人と競合しない、面倒な闘争心は無くす
例えば同じ年入社の中にライバル視してくるやつやプライド高めな変な正社員は必ずいると思います。
一々意識されると面倒ですが、それに構う必要もありません。
闘争心を燃やして昇格するのが難しい飲食店、ことなかれ主義なので他人と競合せずに適当に付き合うのが吉。
店長になれば売上や時間帯別売上でマウントを取ってくる人もいますが、まああれでプライドが保たれている人なんだな、くらいの感覚で良いと思いますよ。
真面目は毒、真面目な部分は”自分の為”のみで
真面目になればなるほど報われない仕事内容や思い通りにならない事にストレスを感じてしまいます。
そこから相談する人がいなくなったり孤立してしまい、うつ病になる可能性だってあります。
真面目になる部分は自分が楽になれる様に、後悔したくない様に、仕込みや事務仕事といった自分の為の部分で使いましょう。
それ以外は上手く付き合う事。例えば新店舗が誕生して「閉店時の洗い場だけ手伝いに来てほしい」と言われたら貴重な時間が削がれる事になります。
だがそこは適当に付き合っていればいいだけで、後から貸しを返してもらう気持ちで。
ちなみに僕は真面目に取り組みすぎてやられました。
仕込みの把握は習慣化する様に
就職する飲食店によっては工場直送で仕込みをする必要がないかもしれませんが、飲食店の1日を決めるほど影響力があります。
仕込みが足らないと仕込みの為にわざわざスペースを作らないといけませんし、業種によってはスライサー等の専用器具の出し入れをしないといけません。
それが閉店間際に足らなくなると最悪です。手間が1つ増える事になります。
入社してすぐに1人で1日店を任される事は少ないですが、仕込みの把握は早いうちに習慣化するべきです。
基本的に前年の売上と商品数=仕込みの量として考えます。パソコンで確認できるでしょう。
仕込みの把握は心を余裕にする
毎日の仕込みを把握する事で1日のスケジュールを組みやすく心に余裕をもたせます。
緊急の出来事にも対応しやすく「この仕込みが終わればある程度フリーな時間が作れる」事に気づける様になります。
パートとの関係は良好に
飲食店を正社員として就職したらパートやアルバイト、上司や同僚と様々な人間関係が関わってくると思います。
正社員で働いていると上司が褒めてくれたり、改善策を提示してくれたり、モチベーションに繋がる様な事は正社員間であまりありません。
その中でパートという存在は非常に大きく、パートという立場から褒めてもらえたりこうやって欲しい、これがあったら便利といった長くパートとして続けてくれている方からアドバイスを貰えてモチベーションに繋がります。
飲食店で働いていると辟易する様な出来事が沢山あります。パートさんと仲良くする事は仕込みのスムーズさやホウレンソウの気軽さ、生産性の向上に繋がります。
逆に敵に回してしまうと仕込みがスムーズに回らなくなったり孤立しやすい、アルバイトと仲良くすると上司によっては「お前はアルバイトと変わらないよな」と妬みを食らう事もあるので仕事の大部分を担う仕込みや準備を行ってくれるパートとの関係は良好にしましょう。
パートさんには頼られるキャラで立ち回りよく
パートさんから頼られる人になればお願いを気軽に聞いてもらいやすいですし、こちらもお願いを嫌な気もせずに応えられると思います。
立ち回りよくできるので、パートさんとの関係は重要です。
注意したいのがモチベーションのないパートと仲良くしない事です。
- 仕事しているだけ
- どこか暗い、抜けている
正直長く続けていて誰との仲良くできないパートはどこか問題があるので、そういう人とは仲良くしない方が良さげ、上手く付き合いましょう。
休日に仕事の電話は出ない
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飲食店における休日の電話は大抵
- 思いつきによる電話
- 何をしているのか?という暇つぶし
- 発注漏れ
が多いと考えられます。どれも時間を取られるだけの電話で発注漏れなんて今電話されてもどうしようもない案件だし理不尽に怒られるだけなので電話に出ないがセオリー。
本当に伝えたい話なら電話に出なかった後Lineやメールで内容を入れておきます。ここで掛け直すと理不尽に怒られるだけなので出ないが一番です。
閉店時のチェックは意識高めに
閉店作業後にせっせと帰りたい気持ちが高ぶるかもしれませんが、閉店時のチェックは意識高めに行いましょう。
- ガス元のチェック
- 外に材料が出ているか
- 冷蔵庫の材料の保存はちゃんとできているか
- 清掃はできているか
しっかり確認しましょう。火事の原因になりますし店長によってこだわりがありしっかり清掃できていない目の仇の様に怒ってくる事もあります。
僕がよく言われたのが冷蔵庫をアルコールで拭く事ですね。裏口からすぐに冷蔵庫が見えるという理由でちょっとでも拭ききれてない部分があったら目の仇にして怒られました。
その店舗の店長によって閉店チェックの項目の中にこだわりを持っている方がいるので、傾向を確認して意識高めに行いましょう。
嫌になったら我慢せず逃げて転職してもいい
新入社員だから、という理由で我慢して耐えるのはいいですが本当に嫌になったら我慢せずに逃げてもいいんですよ。
そこで骨を埋める覚悟で仕事に取り組む訳ではないですし、働いている飲食店が倒産しないなんて保証もありません。
暴力的だったり理不尽に怒られたり、それが我慢できなくなったら逃げて他に転職しても全然大丈夫。
それで辞めて「あいつは根性がなかった」と言われてもただただ美化しているだけで辞める環境を作っている会社が悪いですし飲食店を転職していればいずれ自分に合う職場が必ず見つかります。
非正規雇用が増えていて45歳以上のリストラが増えている日本でわざわざパワハラがある飲食店で我慢する必要がありません。
三年続ける理論は捨てる
就職したからには3年続ける、入社したから3年続ける理論は捨てた方がいいです。
3年続けたから根性があるのですか?そうではないでしょう。今の飲食店は中途採用が非常に多いですし。
自分に飲食店のこのジャンル(和食とかイタリアンとかのジャンル)が合わない、思っている様な職場ではなかったと感じたら会社に改善を求めるのではなく自分の居場所をかえる様にしましょう。
高卒、大卒3年未満なら第二新卒の魅力もありますよ。
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最後に
覚えておいて欲しいことをお伝えしましたが、全てが全て正しいわけではなく僕の考えなので一つでも念頭に置いて飲食店の新生活をスタートさせてください。
どっかで役に立てれば幸いです。