こんにちは、しょう。です。
僕はアルバイト、正社員合わせて8年飲食店の仕事を経験しました。
キッチンの仕事はもちろんの事、ホールの仕事も担当してました。
ホールの仕事は、お客様を接客する上で最も重要な仕事であり、お客様が不満に思わず快適にお店で料理を食べていただくための役割です。
ホールの仕事ができるアルバイト、パートはキッチンスタッフよりもオープンな性格も多く、働いている上で経験も多く重ねられるお店側は貴重な人材で働いているアルバイト側も社会勉強の貴重な体験と言えます。
ホールの対応は店の基準と評価を作ります。食べログでも接客が評価として響くこともあり売上にも関係してくるのです。
ホールの仕事は一概に簡単とは言えません。特に正社員は責任感も高く、現に僕は一度お客様に表に連れて行かれて殴られた事もあります。
そこでホールの仕事のコツやホールを上手に回す方法、ホールの仕事をやっている上で感じる不安といったのをお伝えします。
飲食店のホールの仕事のコツと回し方
飲食店ホールの仕事を回すコツは簡単に言えば”意識が高い“かどうかです。
アルバイトやパートの中でも
- どうせ時給だしダラダラしよう
- 指示待ち、自分から行動しない
- 他の人がやるだろう
といった様に、自己中心的かつ店と関わってこない、意識が低い人もいます。
これならホールの仕事を回すどころか、かえって邪魔ですよね。言ってもダラける、自分でやらないので僕はそういった人から順に早上がりさせて帰られさせていました。
仕事ができる人は店に関わってくれます。売上とかではなくアルバイト、パートを楽しんでくれている人です。
ホールの仕事における楽しい=意識にも関わってきます。働いているだけの人が楽しんでアルバイト、パートをしているとは思えないですよね。
ホールの仕事のコツは
- 楽しんでいるか
- 楽しんだ上で意識が高くなる事ができているか
です。
意識=周りを見渡す力に変える
意識が高い、は周りを見渡す力に変えることができ、仕事ができる、楽しんでいる人になれます。
料理の提供時間やドリンクの進行具合、他のスタッフの仕事具合を観察、管理します。
周りを見渡すことで、困っているスタッフの早期発見ができたり、お客様に不備がないか?お伺いできているか?お冷は入っているか?事細かく対応できます。
見渡す力を正社員が身につけていれば、アルバイトも仕事がしやすく仕事でも言いにくい事も話しやすくなります。
アルバイトなら他のスタッフのフォローからお客様が求めていることがわかるようになります。
飲食店によっては周りを見渡せるように各テーブルにピッチャーを置かずに、お冷周りをさせるようにしているところもあります。
経験上そういったお冷周りが徹底している飲食店のスタッフは気が利きます。素早くお客様に反応してくれます。
意識の違いは心の余裕にも繋がります。見渡す力がない人はテンパりやすく、行き当たりばったりで計画的な仕事ができません。
見渡す力がない正社員もアルバイトも最悪です。まだ入って間もないなら仕方ないですが、数年も経ってその状態はなんかしら「その人に問題がある」としか言えません。仕事できない人です。
経験上ですが、正社員、アルバイトの中で仕事ができない、視野が狭い人のほとんどが
- 自分は仕事ができると思っている(キャパシティー低め)
- 考えて仕事しない、やっているだけ
- 自分がかっこいい、かわいいと思っている(姿で現れている状態)
- 人を尊重できない、信用できない
です。特に仕事ができていると思っているアルバイトはただホールを歩いているだけで対応が早いわけでもないです。
客に呼び止められたら対応はするけど言葉遣いが最悪でした。
例えば僕が働いていた飲食店で焼きおにぎりというメニューがあったとします。客が注文した時にストックおよび作るのに時間がかかる、ってなった時に普通対応として
「大変申し訳ありません。焼きおにぎりですが今から焼きたてでお作りするのでお時間10-20分頂ければご提供できますがよろしいですか?」となります。
しかし、視野が狭いのに仕事ができると思っている人は言葉遣いを頭で考えません。
「焼きおにぎりないです」
で終わり。当然お客様は怒ってましたね。視野が広くなる理由の一つにもあるのが
自分がどう対応されたら嫌な気持ちにならないか?
とも言えるのです。これがわからない人ほど視野が狭いですし何も考えてません。
仕事に優先順位をつける
ホールを上手に回るコツの一つに仕事内容に優先順位を瞬時につける能力も挙げられます。
例えばオーダーは一通り終わっていて、お待ちのお客様がいたら空いている席を素早くアップしてご案内する、今何が大切なのか?観察して優先順位をつける事です。
これを勘違いする人が非常に多く、お客様が大勢待っていても料理提供が滞っている状態で案内をしてしまうと案内したお客様の注文する料理が絶対遅れてしまうことはバカでもわかります。
心理的な問題で、お客様は案内前の待ち時間は意外と我慢でき、オープンキッチンなら料理をみて時間を潰すことができます。
しかし案内してしまうと話は別で、注文=食欲の方が頭の中で強くなってしまいます。よく言われているのが注文から10-15分までが我慢できる時間です。
20分も待たされると帰るお客様もいるでしょう。席から何かをみて時間を潰す方法も少ないです。
それを知らずに空いたら案内をしてしまうのはよく周りを見渡せていない証拠、優先順位があっていても見渡してみて大丈夫かどうかは別です。ホールが暇でもキッチンが忙しい時もあればキッチンが暇でもホールが忙しいことだってあります。
特に優先順位はアルバイトが身につけておくべきホールの仕事のコツと言えます。正社員だけ優先順位をわかっていても飲食店の仕事はチームプレイ、従業員の協力が必要なのです。
正社員だけが優先順位をわかっていて指示をしても、今アルバイトが何をしているのか?従業員が多ければ多いほど把握しにくくなります。となるとアルバイトが優先順位を理解しておくのは必要不可欠です。
この優先順位は飲食店のジャンルによって違います。例えば居酒屋、居酒屋でお酒とスピードメニュー(枝豆、チャンジャ、キムチ等)が遅い店はつまらないですし来店した側からすれば次はないかな、と思いますよね。
牛丼屋なら料理そのものにスピードは求められます。飲食店のジャンルによって優先順位は需要に変わったり違いが生まれます。
今働いている飲食店で何が優先順位、需要としてあるのか?理解することがホールのコツです。
料理の優先順位もチェック
お客様の優先順位はもちろんのこと、料理の優先順位も大切です。
基本的に
- 熱いものは熱いときに
- 冷たいものは冷たい時に
を理解していれば優先順位の区別はしやすいです。常温でも大丈夫なものでもスピードメニューなら話は別ですが。
ルーティーンを作り、情報を共有、獲得
飲食店のホールの仕事のコツの一つにルーティーンを欠かさない事です。
アルバイトは全員が全員視野が広く優先順位を理解した仕事ができる人ではありません。人によってはいても一緒じゃないのか?なんてアルバイトもいるのです。
正社員なら今日のシフトのチェック、去年の今日の料理が何が何個出たのか?予約数の確認等ルーティーンとしてチェック項目を作ることで情報を得て視野を広くする、アルバイトにも情報を円滑に伝えられるようにする事です。
特に5時、6時入りのアルバイトでシフトをチェックしない、予約数をチェックしない人なんていくらでもいます。パッとアルバイトに来て行き当たりばったりで仕事をしてもらうより情報を伝えておいて身構えさせる、意識させることは重要です。
アルバイトなら予約チェック、シフトチェックをして「今日のシフトは難しいな、役割を作らないと」と仕事できないアルバイトをどう扱うか?を考えておく事で咄嗟の対応もしやすくなります。
アルバイト、正社員でルーティーンチェックは取り入れるべきです。僕が正社員時代の時にやっていたのは17時台のミーティングです。
ミーティングをすることは意識改革にも繋がりますし、アルバイトも身が引き締まります。
飲食店のホールの仕事の不安
上手にホールを回していても不安なことは必ずあります。
一番不安なのがクレームですよね。これが
- 料理が遅れた
- 注文した料理と違う料理だった
- 異物混入
- 細かい注文ができていなかった
という理由なら対応することができますが、日本は飽食時代です。
お客様の立場に立って何が嫌な気持ちになるのか?考えること
という真心からくる接客が通用しないようになってきています。お客様目線になって対応してもクレームを出す変な客も沢山います。
意味のわからない客からのクレームが一番不安ですね。流石に度が過ぎたクレームがあった時僕は民法にのっとって入店拒否にしましたが。
まあそんなこんなで不安はいっぱいあります。対策することもできます。
注文内容に伝え忘れはないか
アルバイトをしていて不安なのが注文内容ですよね。
「〇〇抜きで」とか「ドレッシングを別皿でください」といった細かい注文内容はオーダー数が多い場合忘れがちです。
特に始めたてのアルバイトならテンパってしまって忘れたままオーダーを通してしまうことが多いでしょう。
これの対策は注文を繰り返して確認を取っている時に「〇〇を〇〇抜きですね」と最後に確認をとることです。
これなら一番最後に確認した=自分に言い聞かせる形で覚えることができるので、伝え忘れを防止することができます。
電子端末ならオーダーを通した後に口頭で言えばいいわけです。紙で記載ならメモを取りましょう。
こういった注文内容は、内容の中盤から序盤にかけて言われてしまうから忘れてしまうのです。自分自身で最後に言ってしまえば伝え忘れることがありません。
しかし、一番不安なのが僕が対応したことがあるアレルギー関連の人です。
例えば乳製品アレルギー、注文内容どころか飲食店によってはメニューに材料表示がされていません。よってキッチンに直接乳製品アレルギーなので乳製品を抜いてください、というしかありません。
キッチンスタッフが何が乳製品を使っているのか?把握しているわけがありません。よって時間もかかりますしこれが伝え忘れになれば最悪死亡事故にも繋がってしまうのです。
メニューにアレルギー記載のない飲食店でアレルギーなので抜きで、って言われたら正社員に任せてしまうのが責任的にも適材適所でしょう。
食器を割る不安
地味ーに食器の取り扱いって不安なんです。
特に高い陶器を使っている店なら取り扱いは雑にできませんし、意外と食器が落ちた時の音が不快に感じて来店しなくなるお客様って多いんですよ。
僕が飲食店で働いていてお冷グラスが特注のものだった時、「店の売上から費用を引いて残る純利益がこのお冷グラス一個なんだよ」とよく言われました。
食器を割る事で売上の中から経費として新しく買い揃えている、というのがわかるとなおさら割れないか不安になるんですよ。
これがお客様の前で落として割ってしまったら
- お客様に破片が当たる、刺さってないか
- 料理の中に混入していないか
チェックしないといけません。
これは正社員になっても変わりませんでしたね。意外と慎重に扱うよりも大胆に使った方が割れなかったりします。ビールジョッキを見ながら持って行くより見ずに持っていった方が溢れない、みたいにね。
まとめ
- 見渡す力をつける
- 仕事に優先順位をつける
- ルーティーンで情報量を増やす
ことがホールの仕事を上手に回るコツと言えます。
こう言った意識の違いは、ただ働いているだけでは身につきません。特にアルバイトはなおさら時給だけ見て何の経験を感じないまま辞めてしまう、なんて事にもなります。
自分が社会に出て経験したことを有効に活用するためにも意識を高く持ってホールを上手く回せるようにしてみましょう。回せるようになっったら体力的にも楽になりますし、達成感もありますよ。