飲食店アルバイトで大怪我!?労災保険は絶対使えるぞ!会社が労災隠しをする理由

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飲食店のアルバイトをしていると、稀に包丁で指を切ってしまったり熱い物がかかってしまって大火傷したり大怪我をする事があります。

怪我をしたら治療しに病院に行かないといけないわけですが、ちょっと待ってほしい!

 

その時に「受診してきてね」「国民健康保険でお願いね」なんて言われる事があります。アルバイトという無知識な事から飲み込んで病院に行ってはいけません。

飲食店で働いている以上アルバイトでも労働災害保険が適用されます。絶対に使ってください。

 

「じゃあなぜ飲食店側は使いたがらないの?」と疑問に思いませんか?そこでどれぐらいの怪我労災保険が適用されるのか?使いたがらない理由等実際に飲食店に働いていて労災適用された事がある僕がお伝えします。


目次

労災保険は加入義務があるのでアルバイトでも絶対使える

労災保険はまず加入義務です。これは飲食店アルバイトを始める人は自分の体を守る為にも必ず覚えておいてください。

加入義務はアルバイトとして雇った段階で、仮に労働時間が1時間しか働いていなくても加入しないと違反となります。

 

中には怪我をしたにも関わらず「お前大して働いてないから労災は無理やで」なんてことをいう正社員もいますが、法律で定められた事に全然働いていないから、恩がないから、という理由で拒否することはできないのです。

 

また加入義務にも関わらず加入していない飲食店も多数います。そういった理由で「労災保険は使えないから」と言われても、請求権があるのは怪我をしたあなたです。

店長が使えない、加入していない、なんていっても怪我をした当事者自身で申請はできます。そして加入していない事を申請する事でバレてしまえば、過去をさかのぼって労災の保険料を店側が支払わないといけなくなります。

 

労災保険は雇う以上人権と同じように、法律にのっとって義務付けられた保険なので使えない、加入していない、なんて言ってきても義務なので申請しましょう。

自分の体は自分で守るべきです。

労災が適用できる怪我の度合い

では労災保険が適用される怪我の度合いはどれくらいのものなのか?

実際に僕が労災保険が適用されたのが包丁が落ちて足を切って、数針縫った事と、店で使う文房具を購入しにいく途中で原付で交通事故(完全に相手が悪い10:0の割合)を起こした時です。

原付の事故は入院費用から全て相手の任意保険とその入院期間の労働時間を労災で請求できました。

 

基本的に労働上で起こった怪我は労災認定されやすいですが、例えば冷蔵庫に足の小指を打ったとか油はねでちょっとだけやけどした、と言った軽度ないし本人も気にしない程度の事は労災認定されにくい(というより申請しない)。

 

他人から見て明らかに大怪我の場合は労災が認定されるものと考えてください。

一つ例でいえば泣き寝入りさせられる可能性がある事です。

僕が働いていた飲食店、人事異動後にそこで働いている女の子のアルバイトが鉄板磨きの時に手が滑って腕のほとんどが火傷した事がありました。

素人目で見ても火傷の範囲が大きく労災で処理するべき怪我だったのを、そこの店長がポンコツなために「労災にするべきなのかな〜?」なんて言ってました。

後日そのアルバイトの親が事情を聞いてブチギレ、電話して「労災にしないなら訴える」という事で労災になりました。

今思えば女の子であの火傷跡は一生残りますし、歳を重ねてから労災で処理されなかったら本人も恨み続けることになっていたでしょう。

 

労災申請は加入義務であるために誰でも申請できますが、会社が構えている対応と現場の店長が構えている対応で相違点があります。店長でも当たり前の法律、保険関係を知らないアホなんてごまんといますから。

店長に保険関係の決定権はありません。決定するのは本社の人ないし国です。

 

  • 包丁で指を切った
  • 包丁で何かを切った
  • 大火傷をした

絶対に労災を申請しましょう。ちなみにうつ病になっても労災認定条件をクリアすれば労災として認可されます。僕はうつ病になって労災認定せずに辞めてしまいましたが。

労災病院以外で受診する場合

病院によっては労災指定病院ではなく、労災申請ができない病院があります。

こういう場合は2種類の処理方法があり、一つは受診したらいったん治療費を実費で負担をして「療養の費用」の請求書を監督署に提出することで、監督署から治療費をもらう方法です。

 

もう一つは店が用意している事業資金から処理してもらう方法です。店には小口という本社から毎月数万円の事業資金を渡されています。

領収書を提出してその費用を小口から請求する事ができます。労災とは少し違いますが、事業資金で処理してもらえるので治療費はタダとなります。

 

軽度の怪我の場合事業資金での処理が多いと思います。僕が正社員として働いていた際アルバイトが包丁で指を切った時店長がそれで処理していました。

まあある意味労災隠しですけどね。


飲食店が労災保険を使いたがらない理由

加入義務でアルバイトでも申請する事ができる労災ですが、飲食店はそれでも労災保険を使いたがらない、労災隠しを行おうとする会社も多いのです。

 

なぜ労災保険を使いたがらないのか?大きくいえば労災を使う=会社の信頼に関わってくるからです。

労災保険の料金が上がる

労災保険も自動車の任意保険のように等級制とは言わないものの、料金の上下があります。

もちろん労災保険を申請する=この会社は業務上の事故が多いと判断されて料金が上がる恐れが出てくるのです。

 

飲食店といえど売上の半分以上を従業員の給料や経費に使っています。少しでも純利益を残すためにもコントロールしやすい労災保険の料金が上がるのは避けたいのです。

その理由から労災隠し、店長等に国民保険で支払わせるように促している会社も多くなるのです。

手続きをめんどくさがるケースも

会社が仮に労災保険を申請しようとすると、大体本社勤務の課長クラスの人が申請者として手続きを行うことになると思います。

飲食店のガチガチの組織の中で課長に労災認定の連絡を入れるのって躊躇しますし、課長によっては「それ労災じゃなくないか?」とめんどくさがってやらない人もいるのです。

 

アルバイトで法律に詳しい人も少なく、本人が申請できることも知らない人も多いことから手続きをめんどくさがって使われなかった、なんてこともあるのです。

行政処分や監督署からの調査を恐れる

労災保険の料金は業種によって違います。多くの場合製造業や飲食店といったリスクのある業種は料金も他と比べて高い傾向にあります。

危険が多いということになるわけですが、なぜ労働災害が起きたのか、その労働災害を今後どう対策していくのか、労災に疑問点が現れれば労働基準監督署からの行政調査も入ることがあるのです。

 

労災ではないが例でいえば自動車産業のリコール隠しに近いもので、疑問点があれば行政調査は行われます。

そして調査された結果、現場の労働状況や管理、就労条件といったものが明るみに出てきて、ブラック企業なら困る結果となりやすいのです。

例えば労災が多くて調査をしたら飲食店営業許可が通っていない店舗だった、明らかに悪い労働環境だった(グラグラのテーブルで薄く滑るまな板で包丁を使っていた等)、残業代が支払っていなかった等、労災の関係のみならず労働条件等も調査されます。

 

こういった理由から衛生法で行政処分を食らったり、改善命令を下されたりする事があります。一度行政処分を食らって数日閉店すればお客様からの信頼に影響します。

管理監督者の評価に響く

管理監督者=店長になるわけですが、仮にそこで労災が発生したら上司になぜそう起こったのか?怒られるのは監督者である店長です。

労災が多くなればその店長はもしかしたら店長という役職を取り下げされる可能性もあるのです。

 

また店長によっては上司に怒られたくないから、という理由で労災を隠す人もいるのです。先ほど説明した「労災にするべきなのかな〜?」と言っていた店長も怒られたくないという理由でよく現場の悪質な対応を隠していました。

 

店長が監督者ではないなら本社にいる監督者の評価に響きます。そういった理由から労災隠しを行う会社もあります。

まとめ

アルバイトでも労災は申請できます。それも僕みたいに数回申請しても良いのです。

労災隠しをする方が会社としてデメリットしかないので、仮に労災隠しをする飲食店ならあなた自身で申請をしてみてください。

 

労災隠しを行う飲食店は遅かれ早かれ公に出るので、あなたの体を泣き寝入りさせないためにも労災は申請しましょう。そして「この飲食店ダメだな」って思ったら見切りをつけて労災だけもらってアルバイトを変えましょう。

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